今年で8回目になる平泉文化フォーラムが、奥州市文化会館(Zホール)で行われました。発表者が基調講演も含めて11名となり、すごく内容の充実した会になりました。会場も満席に近く大入りでした。長時間の聴講みなさんありがとうございました。

今年度の平泉文化フォーラムも、当教育委員会と岩手大学、文部省科研費グループとの共同主催となります。そのため、従来の枠にとらわれない学際的な内容を試みています。当日の内容は、「基調講演」、「平泉共同研究発表」、「発掘調査報告」の3部構成になっています。

村井先生の講演 [8KB]

村井先生の講演

基調講演は東京大学大学院教授の村井章介先生による「境界」をキーワードにした講演でした。豊富な文献資料を駆使し、境界の特徴やその移り変わり、捉えられかたなどを説明していただきました。具体的に平泉を例に取りながらの内容なのでわかりやすく、興味が尽きないお話でした。最後にはもし、泰衡が頼朝に勝っていたら?といういい想像力を掻き立てるお話で終わりました。村井先生またの講演をお待ちしています。

平泉共同研究は、今年度4名の研究発表となりました。建築史学や考古学のそれぞれの立場から平泉に関連する研究内容です。平泉に関する最新の研究成果のひとつといえるでしょう。
※詳しい内容は『平泉文化研究年報第8号』をご覧ください。

そのほか、地元奥州市教育委員会による今年度調査した、白鳥舘遺跡、長者ヶ原廃寺跡をはじめとする発掘調査についての成果報告がありました。これらの調査に参加された方々も多く来場してくださり、思い出話に花が咲いていました。

平泉町の柳之御所遺跡、無量光院跡、花立Ⅰ遺跡の発掘調査報告、県立博物館による人首川流域の平泉関連遺跡の調査の報告などがありました。

来年度も開催する予定ですのでみなさん楽しみにお待ち下さい!!