2000年(平成12年)から始まった『平泉文化フォーラム』が、今回で10回目を迎えました。毛越寺前の平泉小学校体育館を会場に、約400人もの来場者がおいでくださり、盛岡市内から、3台のバスを連ねた団体での来場もありました。

平泉文化フォーラムは、岩手県と、岩手大学を始めとする県内5大学で構成される「いわて高等教育コンソーシアム」、および文部科学省科学研究費補助金特定領域研究事業とによって、共同で開催しています。

河原純之先生の基調講演

河原純之先生は、平泉遺跡群調査整備指導委員会の委員長を務めておられます。
『柳之御所遺跡の発掘調査~日本史に与えた影響と意義』と題して、約20年にわたる発掘調査の歴史を中心に講演されました。

建設省(現国土交通省)の、北上川遊水地事業と、平泉バイパスの建設工事にともなう発掘調査がきっかけで、柳之御所遺跡の重要性が明らかとなり、関係機関の努力や協力を得ながら、調査から保存・整備に至った経緯と、今後の展望について話されました。

発掘調査・研究報告

基調講演とともに、柳之御所遺跡、無量光院跡など、今年度の調査成果の発表が行われました。  また、柳之御所遺跡や平泉遺跡群の、長年にわたる調査成果をふり返るとともに、平泉の歴史に関わる研究成果もあわせて報告されました。

以上の研究報告をもとに、発表者をまじえてのパネルディスカッションが行われました。

報告後のパネルディスカッション [89KB]

報告後のパネルディスカッション(司会 左から、佐藤嘉広氏:岩手県教委 / 菅野文夫氏:岩手大)

ポスターセッション

昼食時の休憩時間に、3つの遺跡のポスターセッションと、出土遺物の展示解説が行われました。

アンケートによると参加者は、50歳代以上の方が4分の3を占めました。また、盛岡市や県内外からも多くの方々が、雨天にもかかわらず参加されました。この場を借りて、厚くお礼申し上げます。いただいたアンケートをもとに、今後もさらにより良いものとしていきますので、ぜひ次回もいらして下さい。