令和5年度平泉世界遺産ガイダンスセンターの運営評価
(別紙1)
管理運営状況 評価シート【令和5年度】
(評価日 令和6年6月28日)
1 施設の概要
施設名 |
岩手県立平泉世界遺産ガイダンスセンター |
所在地 電話・FAX HP・電子メール |
岩手県西磐井郡平泉町伽羅楽108-1 電話 0191-34-7377 fax0191-34-7378 ㏋ https://www.sekaiisan.pref.iwate.jp/information 電子メール info-hiraizumigc@iwate-bunshin.jp |
設置根拠 |
平泉世界遺産ガイダンスセンター条例 |
設置目的 |
(設置:令和3年11月20日) 県民をはじめ広く国内外の人々の平泉世界遺産(世界遺産一覧表(世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約第11条2に規定する一覧表をいう。)に記載された平泉の文化遺産をいう。)その他の平泉の文化遺産に対する理解を深めることにより、これを将来の世代に継承するとともに、文化の発展に寄与する。 |
施設概要 |
敷地面積、建物面積、主な施設、利用定員等 敷地面積:8137.19㎡ 建築面積:2681.76㎡ 延床面積:2424.74㎡ 常設展示室:444.88㎡ 企画展示室:112㎡ 世界遺産:ガイダンス施設、柳の御所:展示、情報発信、調査研究、収蔵等 |
施設所管課 |
岩手県文化スポーツ部文化振興課 (電話019-629-6488 内線(6491)、メールアドレス ak0002@pref.iwate.jp) |
2 指定管理者
指定管理者名 |
公益財団法人岩手県文化振興事業団 |
指定期間 |
令和5年4月1日 ~ 令和7年3月31日(2年間) |
連絡先 |
岩手県盛岡市内丸13番1号 電話019-654-2235、fax019-625-3595 |
3 指定管理者が行う業務等
業務内容(主なもの) |
・入館の許可、入館料の徴収 ・施設設備の維持管理 ・施設の利用促進(自主事業の実施、広報業務の実施等) |
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職員配置、管理体制
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8名(常勤換算○○名) (令和6年4月1日現在) |
組織図
センター長―正職員(3名)―有期雇用職員(4名) |
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(内訳) 正職員4名、有期雇用職員4名、 |
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利用料金 |
入館料 一般310円(140円)、学生140円(70円)、高校生以下は無料 ※( )内は20名以上の団体料金 |
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開館時間 |
4月1日~10月31日 午前9時~午後5時 11月1日~3月31日 午前9時~午後4時30分 |
休館日 |
(1)毎月末日(12月にあっては、28日)。ただし、その日が日曜日に当たるときはその前々日、土曜日に当たるときはその前日(4月にあっては、その前々日)と、4月30日が月曜日に当たるときは4月27日とする。 (2) 12月29日から翌年1月3日まで |
4 施設の利用状況 |
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(単位:人) |
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(利用者数、稼働率等) |
前期間 平 均 |
指定管理期間 |
備考 |
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5年度 |
6年度 |
年度 |
期間平均 |
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第1四半期 |
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4,800 |
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4,800 |
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第2四半期 |
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5,116 |
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5,116 |
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第3四半期 |
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4,147 |
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4,147 |
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第4四半期 |
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2,084 |
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2,084 |
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年間計(実績) |
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16,147 |
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16,147 |
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年間計(計画) |
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50,000 |
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50,000 |
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5 収支の状況 |
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(単位:千円) |
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区 分 |
前期間 平 均 |
指定管理期間 |
備考 |
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5年度 |
6年度 |
年度 |
期間平均 |
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収入 |
利用料金収入 |
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11,595 |
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11,595 |
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県委託料 |
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67,093 |
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67,093 |
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自主事業収入 |
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0 |
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0 |
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事業団自主財源 |
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5,946 |
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5,946 |
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小計 |
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84,634 |
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84,634 |
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支出 |
人件費 |
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41,898 |
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41,898 |
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維持管理費 |
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32,740 |
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32,740 |
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学芸事業費 |
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2,302 |
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2,302 |
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自主事業費 |
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0 |
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0 |
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一般管理費 |
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7,694 |
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7,694 |
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小計 |
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84,634 |
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84,634 |
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収支差額 |
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0 |
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0 |
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6 利用者の意見等への対応状況
(1) 利用者意見(満足度等)の把握方法
把握方法 |
アンケート、代表メール |
実施 主体 |
指定管理者 |
(2) 利用者からの苦情・要望
受付件数 |
苦情3件、要望0件、その他0件 |
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主な苦情、要望等 |
対応状況 |
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【主な苦情】 ① 伽羅之御所看板下のガイダンスセンターの案内表示が植栽で隠れているので刈り払って欲しいとの電話が文化遺産センター宛てにあったもの |
管理者は平泉町観光協会であるが、外部からの指摘に迅速に対応する為、看板に掛かる植栽を刈り払い、平泉町所定の処分場への廃棄を行った。 |
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② 柳之御所公園設置の看板に無料と書いてあったのに、来館したら有料で驚いたとの指摘があったもの |
来館者から具体的な設置場所についての情報提供があり、柳之御所公園設置の看板であることが判明した。これをうけ、県生涯学習文化財課へ速やかに善処していただくよう、表記内容の改善を申し入れた。 |
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③来館者から「平泉観光協会から渡された観光リーフレットを見て無料だと思って来た。館内が有料だとは知らなかった」との指摘があったもの |
直ちに観光協会へ旧版リーフレットの誤配布にかかる指摘があった旨を報告。リーフレットを再点検後、古いものは廃棄を依頼した。 |
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その他利用者からの積極的な評価等 ・素晴らしい展示で感動しました。とても分かりやすかった。 ・とても分かりやすく、丁寧に教えていただきました。有難うございました。入口が少しわかりにくかった。 ・中尊寺に行く事前学習として利用しました。ジオラマやシアターがとてもよかったです。きれいな施設でした。面白かったです。 ・展示はとても勉強になりました。理解が深まりました。 ・中尊寺や毛越寺に行く前に来ました。とても分かりやすくて良かったです。歴史が苦手でしたが好きになりました! ・音声ガイドを使用して観覧した。歴史が好きなので面白かった。3Dの模型が良かった。 ・映像資料も多く、楽しく学べました。世界遺産としての平泉の価値を伝え続けてください。有難うございました。 ・体験型のブースが多くて良かったです。 ・入館料が安く、映像や音声ガイド、アニメーションなどもあり、分かりやすかった。 ・綺麗で展示されているものも面白いので、駅周辺に案内などをもっと出したほうが良いと思う。 ・職員の対応が丁寧で素敵でした!また来ます。サイネージ映像が本当に良いですね…ベンチ等の休憩スペースも良い感じです。 ・予想以上の充実ぶりで大満足です。 |
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7 業務点検・評価(※)
(1) 業務の履行状況
項 目 |
事業計画、県が求める水準 |
実績(指定管理者の自己評価) |
評価 指標 |
管理業務等 |
1) 公の施設としての公共性を有することを十分に理解し、管理業務等にあたっては、その趣旨に則って実施する。 2) 県民の平等な利用の確保を図る。 |
関係法令を遵守し、利用者が公平に安全安心に施設の利用ができるよう、適正に施設設備の管理運営を行った。 |
B |
3)設置目的を効率的かつ効果的に達 成 |
施設内の温湿度管理等適切な状態を維持管理しながら、空調設備の運転方法を工夫し、光熱水費の節減に努めた。 また、多種多様な事業を実施し利用促進に努めた。 |
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施設の利用状況
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1)目標値の達成 目標値である年間利用者数50,00人
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入館者数は16,147 人 であり、目 標を大幅に下回った。 |
B |
2 )上記目標値に向けた取組み |
岩手県等が刊行する観光パンフレットに当施設が掲載されていなかったため、施設周知に重点を置いて取り組んだ。 |
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3)施設利用促進に係る広報等の実施 |
平泉及びその周辺地域の魅力、企画展示や体験学習、講座等の各種情報等を館内掲示及びHP掲載等の方法を用いて国内外に発信した。 |
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使用の許可、利用料金の徴 収等状況 |
1)入館許可及び入館料徴収等の適切 な実施 |
入館許可及び入館料の徴収等の業務について、平泉世界遺産ガイダンスセンター条例等に基づき適正に行った。 |
B
|
2)入館券の適正な管理 |
券売機による管理を適切に行った。 |
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会計業務の状況
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適正な会計業務(収入・支出・契約等)の執行 |
関係規程等に基づき適正に執行した。 |
B |
施設の維持管理状況
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1)施設設備の維持管理等業務の適切 な実施
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日常点検を励行するとともに、施設設備の保守点検、修繕等適切な維持管理に努め、利用者に安全で快適な環境を提供した。 また、委託業務の業務進捗状況や完了状況について把握するため、委託業者との定期的な口頭確認、必要に応じて現地確認を行う等、適切な管理を行った。 |
B |
2)公有財産の適切な管理
|
委託業者と連携し、定期的に巡回を行い、異常箇所については速やかに改善措置を講じた。 また、必要に応じて県に報告、情報共有し、施設設備の適切な維持管理に努めた。 |
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3)備品について備品台帳との整合性 を図る |
備品台帳との突合を行い、適切に管理した。 |
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記録等の整理・保管
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各種帳票書類の適正な整理保管
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各種点検等の記録については、種別毎に整理し保存年限を遵守して適正に管理した。 |
B |
自主事業等の取組み
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施設の設置目的に沿った、利用促進に繋がる方策に基づく事業の実施
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奥州市牛の博物館、えさし郷土文化館、紫波町教育委員会と連携し、平泉の情報発信を行った。 また、図録の無料頒布や世界遺産平泉に関する書籍を販売し、利用者サービスの充実を図った。 |
B |
(施設所管課評価) ・成果のあった点 有料化やコロナウイルス感染症の影響により、利用者数は目標値を大幅に下回ったが、感染防止対策を行いながら、可能な限り自主事業等に取り組まれたことは評価できる。 ・改善を要する点 特になし |
B
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(2) 運営体制等
項 目 |
事業計画、県が求める水準 |
実績(指定管理者の自己評価) |
評価 指標 |
職員の配置体制 |
各業務に適した職員及び必要な有資格者の適正な配置 |
施設の適正な管理のため、再委託業務も含め、有資格者及び必要な人員を配置した。 |
B |
苦情、要望対応体制 |
利用に関する各種問い合わせや要望及びトラブル等の適切な対応 |
来館者からの苦情に対する適切な対処、拾得物を発見した際に適切な対処を行った。 |
B |
危機管理体制(事故、緊急時の対応) |
災害時・緊急時の対応や、防犯・防災対策として、マニュアルの作成や訓練の実施 特にも、施設設置地域は、浸水が予想される区域となっており、洪水時の収蔵庫の保管物品の2階への移動や、他の施設への避難が迅速に行なわれるよう、訓練等を毎年実施する等の対策を講じること。 |
緊急事態等を想定した訓練等を定期的に実施した(止水板設置訓練、放水訓練、普通救命講習、総合消防訓練等)。 |
B |
コンプライアンスの取組み、個人情報の取扱い |
基本協定に基づく秘密の保持、個人情報保護及び法令遵守の確保個人情報に関する書類の適切な保管管理 |
「コンプライアンスマニュアル」「個人情報保護規程」「個人情報保護要綱」に基づき対応した。 |
B |
県、関係機関等との連携体制 |
基本協定に基づく関係機関等との協力連携及び良好な関係の維持
|
県と日常的に報告・連絡を行うことにより、情報の共有化に努めるた。 また、市町村等が実施するガイド養成事業等への協力を行い、各観光事業者との良好な関係を維持した。 |
B |
(施設所管課評価) ・成果のあった点 概ね適正に運営されていると認められる ・改善を要する点 特になし |
B
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(3) サービスの質
項 目 |
事業計画、県が求める水準 |
実績(指定管理者の自己評価) |
評価 指標 |
運営業務 |
サービス向上のための研修等の実施
|
館内会議や解説スタッフへの企画展研修を実施し、情報共有及び施設の管理運営について意見交換を行った。 利用者の声について、スタッフ日誌により速やかに全職員で情報共有し、サービス向上に役立てた。 |
A |
利用者サービス |
利用者サービス向上に向けた方策に 基づく、適切な利用者サービスの実施
|
学芸員又は解説スタッフが常駐し、利用者の要望に合わせた解説の実施、個人等からの質問に対応した。 |
B |
利用者アンケート等 |
1)利用者アンケートや意見箱の設置 による利用者ニーズの把握 2)アンケート結果に基づく業務改善
|
1)入館者を対象としたアンケートを実施し、利用者のニーズ把握に努めた。 2)意見、要望については全職員で共有し、迅速に対応案を検討し実施した。 |
B |
(施設所管課評価) ・成果のあった点 新任者研修や職員研修を9回開催し、なお一層、職員の世界遺産の価値に対する造詣を深めることに寄与していると認められる。 ・改善を要する点 アンケートの内容について、更に、設問等について検討のうえ、来訪者の増加策についての検討材料となるよう工夫していただきたい。 |
B
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(4) サービス提供の安定性、継続性
項 目 |
事業計画、県が求める水準 |
実績(指定管理者の自己評価) |
評価 指標 |
事業収支 |
管理運営計画における収支の積算に 対する適正な収支実績
|
管理運営計画に基づき、効率的な業務執行に努め、適正な管理運営を行った。 |
B |
指定管理者の経営状況 |
経営基盤の安定及び計画に沿った管 理能力
|
当事業団は、行政の補完的役割を担う公益法人として、文化施設の管理を目的の一つとして設置されたものであり、管理運営を行う能力を十分に有するとともに、経営可能な財政基盤を確保している。 |
B |
(施設所管課評価) ・成果のあった点 安定した経営がなされていると認められる ・改善を要する点 特になし |
B
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※(注1)県記載欄:「事業計画・県が求める水準」、「評価指標」「施設所管課評価」 指定管理者記載欄:「実績(自己評価)」 (注2)評価指標 A:協定書、提案書等の内容について高レベルで実施され、また、計画を上回る実績(効果)があり、優れた管理がなされている。 B:概ね協定書、提案書等の内容どおり実施され、計画どおりの実績(効果)があり、適切な管理が行われている。 C:一部、改善・工夫を要する事項が見られたが、改善済み、または改善される見込みである。 D:協定書等の内容に対し、不適切な事項が認められ、改善を要する。 |
8 指定開始年度から評価年度までの総合評価
(1) 指定管理者の自己評価
① 成果があった取組み、積極的に取り組んだ事項 岩手県及び平泉町が刊行している観光パンフレットには、全て当館情報を掲載していただいた。平泉町に協力を依頼し、平泉町観光キャラバンにおいて当館のPRを積極的に行っていただいている。 |
② 現在、苦慮している事項、今後、改善・工夫したい事項、積極的に取り組みたい事項 ホームページが県管理のサーバーにあるため、指定管理者が直接作業できず、迅速な編集が出来ない状況である。
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③ 県に対する要望、意見等 ・ホームページを指定管理者が操作できるように整備していただきたい。 ・券売機のキャッシュレス機能の設定は、施設整備の一環なので県に対応していただきたい。 ・柳之御所遺跡側の入り口に、施設名の切り文字看板を設置していただきたい。 |
(2) 県による評価等
① 指定管理者の運営状況について 開館して間もない施設であるが、社会情勢や利用者ニーズを的確に把握し、利用促進につながる取り組みを積極的に行ってほしい。 |
② 県の対応状況について(自己評価) ガイダンスセンターは、「平泉の文化遺産」周遊の出発点として、個々の構成資産を訪問する契機を提供する施設であり、中尊寺や毛越寺を訪れる前に、来館いただき、世界遺産としての価値を理解したうえで、体感いただくような観光ルートについて、指定管理者と連携して構築するよう努めた |
③ 次期指定管理者選定時における検討課題等 次期指定管理料の積算にあたっては、人件費や電気料等の物価変動に適切に対応した水準となるよう検討する。 |
9 改善状況等
改善を要すると評価された項目(C、D評価の項目について) |
特になし
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改善状況 |
(指定管理者から県への報告年月日: 年 月 日)
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改善状況の確認 |
(再評価年月日 年 月 日)
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